ドバイ起業・完全ガイド③フリーゾーン vs メインランド、設立するならどっち⁉︎ メリット・デメリットを検証

フリーゾーンか、メインランドか。メリット、デメリットを分析する

会社登記の申請から関わってくる問題のため、ドバイ進出前において大事な項目の一つが、フリーゾーンかメインランドのどちらに設立するのかの選択。かつては100%外資で進出できなかったメインランドも現在では可能となり、すでにフリーゾーンもメインランドも差がなくなっていると言われている。

とはいえ、やはり違いはあり、ここではそれらをまとめた。本誌Vol. 2では、便利なフリーゾーンマップほか「ドバイのフリーゾーン特集」を掲載しているため、そちらも参考にしてほしい。

《フリーゾーンのメリット》
●UAE現地人の雇用義務なし
●保税区での長期土地リースが可能
●設立スピードが早く、手続きも便利

《メインランドのメリット》
●UAE国内への消費者への小売や卸売が可能
●事業をローカライズできる
●特別な事業ライセンスでのビジネスが可能

決めるポイントは、商流、顧客・代理店の有無、仕入れ先の国や地域がどこになるか。実店舗を出して現地の人向けにビジネスを行う場合は、メインランドでの設立が適している(ただし、立地やターゲット層次第では、フリーゾーンでも問題ない)。

雇用の面では、フリーゾーンの場合は、人数が増えると、事業ライセンス料や賃料が高額になるため注意が必要。4人以上を雇用する場合は、オフィスの賃貸義務が発生するため、メインランドにした方がお得になるケースもある。これらの条件もフリーゾーンによって細かく異なる。フリーゾーンによってはバーチャルオフィス(登記はフリーゾーンながら、オフィスはメインランド)も可能なところがあり、その点はしっかりと確認しておきたい。

ITやマーケティング、雇用者が少人数、UAEを含む湾岸地域以外の企業との取引を行うビジネスはフリーゾーン、一方国内向けの場合はメインランド。大企業や中小企業では、子会社の設立としてフリーゾーンのケースが多く、個人で迅速に設立を考える場合も、やはりフリーゾーンでの設立がシンプルで手続きしやすい。

ちなみに、いったんフリーゾーンで設立し、別のフリーゾーンに移動しようとした場合、DMCCを除き、いったん会社を清算しなければならない。フリーゾーン→メインランドも同様。そのため、安易に決めるのではなく、ある程度の見通しを持ってから、場所の選定を行いたい。

ドバイを代表するフリーゾーンのDIFC。大手商社やメガバンクなどが入居する

今回は、フリーゾーン vs メインランドについて解説した。Gates of Dubai Vol. 3では「ドバイ起業・完全ガイド」を特集。法人登記から銀行口座開設、オフィス探しのポイントや法律・会計の注意点、ドバイ起業“あるある”まで充実の内容となっている。下記より閲覧可能。

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本誌バックナンバー

No. 1 「ベストシーズン」特集。砂漠でのキャンプやデザートサファリ、熱気球フライト、夜景を堪能できる水上ビュッフェなど5つの上質な体験を紹介 / 安倍昭恵さんインタビュー〜首相夫人としてUAEに訪問。王族、学生、現地邦人と交流を深める

No. 2 「フリーゾーン」特集。ドバイ進出を考える上で最重要キーワードとなるフリーゾーンを掘り下げ、メリット・デメリットやフリーゾーンマップ、フリーゾーン“あるある”など重要な情報を網羅 / 駐アラブ首長国連邦 磯俣昭男 特命全権大使インタビュー〜官民にわたるUAEと日本両国の交流を主導。就任3年目を迎えた大使

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