ドバイ起業・完全ガイド④プロがオフィス探しのポイントを紹介「ビジネスセンターをおすすめするケースが多い」

初期費用を抑えられ、即事業が可能なビジネスセンターが◎

ドバイでオフィスを探す場合、主にメインランドでの設立を想定したケース、もしくはフリーゾーン設立でのバーチャルオフィスとなる。ただし、フリーゾーンでは、指定のオフィスへの入居が決められているケースもあるので、事前に確認が必要。では、どういったオフィス探しが賢明なのか? 住居や不動産売買の仲介を手がけてきたスターツの八木隼ゼネラルマネージャー(以下GM)に詳しく話を聞いた。

結論から言うと、設立当初はビジネスセンターをおすすめするケースが多い。ビジネスセンターとは、デスク、チェア、キャビネット、インターネット回線など業務に必要な環境があらかじめ用意され、すべてが利用料金に含まれている業態。賃貸と比べて初期費用を低く抑えられるというメリットがある。

「大手企業でも最初は市場調査のような形が多いですから、スタッフは多くても4〜5名。最初は様子見だと思いますし、その後の事業規模に合わせてスペースを拡大していけばいいので、まずはイニシャルの小さなビジネスセンターが多いです」。

エリアとしては、ビジネスセンターの数が多く、ダウンタウンという好立地にあり、なおかつ比較的安価なビジネスベイ。さらに価格を下げたい場合は、アルバーシャといったケースもあるという。「我々はビル管理会社とのつながりもあり、迅速に良物件をご紹介できます。また、法人登記、ライセンス登録から住居探しまで一括で請け負うケースもあります。後々問題にならないよう、細かい契約についてもチェックしますので、安心してください」。

八木隼ゼネラルマネージャー(Starts Dubai)

最後に、八木GMに聞いたオフィス探しの注意点をピックアップしてみた。ドバイ独自の事情もあるため、ぜひとも参考にしてほしい。

駐車場、1台分だけで大丈夫?

スタッフを雇用するときに、ポイントになるのが通勤方法。ローカルスタッフが車で通勤するケースも多く、仮にオフィスとの駐車場契約が1台までと決まっていれば、そのほかは有料。オフィスビルでの駐車場代は決して安くなく、気がつけば、相当なコストになってしまう。事前に「何台まで無料で利用可能か」といったことは確認しておくべき。ドバイでは時間貸し駐車場は限られているので、要確認事項の一つ。

エレベーターの数、足りている?

結構ストレスになるのが、エレベーターの混雑問題。大きなオフィスビルでは、特にランチ時間になると、エレベーターの“渋滞”が発生する。仮に30階のビルで、同時に各フロアのスタッフがエレベーターに殺到することを考えてみるだけで、恐ろしくなるだろう。こうした細かい部分は内見のときにはあまり意識しないため、入居後に気づくケースが多い。通勤時のストレスにもなるので、実際に混雑時間に行ってみた方がいいだろう。

フロアスペース=雇用できる人数

UAEには、借りるフロアスペースによって雇用できる人数が決まるという法律がある。事業開始から徐々に人材採用をしながら会社規模を拡張していくといったビジネスプランで設立する際、事前にその分のフロアスペースを確保しておかなければならない。もしくはビジネスセンターを利用する場合は途中で拡張する、といった選択肢もある。場所や価格だけで決めてしまうと、その後の事業運営にも影響するため、留意しておきたい。

今回は、ドバイでのオフィス探しについて解説した。Gates of Dubai Vol. 3では「ドバイ起業・完全ガイド」を特集。法人登記から銀行口座開設、オフィス探しのポイントや法律・会計の注意点、ドバイ起業“あるある”まで充実の内容となっている。下記より閲覧可能。

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No. 2 「フリーゾーン」特集。ドバイ進出を考える上で最重要キーワードとなるフリーゾーンを掘り下げ、メリット・デメリットやフリーゾーンマップ、フリーゾーン“あるある”など重要な情報を網羅 / 駐アラブ首長国連邦 磯俣昭男 特命全権大使インタビュー〜官民にわたるUAEと日本両国の交流を主導。就任3年目を迎えた大使

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