操船からMENA地域の大阪万博PRイベントまで手がけるドバイのインフルエンサー

Desert Icons Vol. 4 Salah Al Marzooqi(サラー・アル・マルズーキ / General Manager, Emirates Holding)。砂漠の都市からグローバルハブへの進化。ドバイの発展を牽引するキーパーソンに迫り、彼らの革新と成功の秘密を探求する。

野心を抱く漁師が起業家に成長。大阪万博のイベント責任者を務める

--起業される前はどのような仕事をしていましたか
 アジュマン政府で、首長国の一族が運営する企業のライセンス部門を担当し、マネージャーとして展示会やイベントの責任者も務めていました。また、UAE政府のマーケティングやプロモーションを担当する海外派遣チームの一員でもありました。

--最初の起業はいつでしょうか
 16歳の時、シャルジャでの漁業です。その後、政府で働く傍ら自分でも複数の企業を立ち上げ、最大500人の従業員を抱えるまでに成長。事業内容は建設、物流、両替、マーケティング、室内デザイン、内装設計・工事など多岐にわたります。すべて独資で事業を増やし、最大40社500名の社員がいましたが、コロナ禍の影響で現在は11社120名の社員となっています。

1981年生まれ、シャルジャ出身。ドバイを拠点に11社、120名の社員を抱えるEmirates Holdingを経営。事業内容は建設、運送、両替、マーケティング、室内デザイン、内装工事など多岐にわたり、特にVIP対象のビジネスに注力。土地購入やライセンス取得、政府要人との面会などをアレンジし、顧客をヨーロッパ、アラブ諸国、アジアにも有する。ドバイおよびUAE全土の政府と深い関わりを持ち、GCCにおける大阪万博のプロモーションを統括。大阪万博のMENA地域広報イベントの責任者として、日本とUAEの要人を招いたイベントをオーガナイズした。日本文化に対する深い理解と愛着を持ち、これまでに10回日本を訪れている。インフルエンサーとしての顔も持ち、Instagramのフォロワーは25万人以上。Instagramのアカウントは @eng.salah.almarzooqi

--どのような仕事がメイン業務でしょうか
 VIP対象のビジネスです。25年の経験を活かし、主に海外からの問い合わせに対応しています。具体的には、UAEでの土地購入、特別なライセンスの取得、政府要人との面会などのアレンジ、その他にも財務、監査、メディア、法律、マーケティング、トレーディング、製造業などを手がけ、ドバイ首長国だけでなく、UAEの全首長国とも関わりがあります。また、顧客はヨーロッパ、アラブ諸国、アジアと多岐にわたります。

--イベント関連での大きな仕事はどういったことでしょうか
 2019年、世界最大のブックフェアであるシャルジャ国際ブックフェアに76の日系グループ、漫画家、作家、クリエーターなどを招致しました。シャルジャやドバイで日本の協力が必要な場合、お声がけいただくことが多いですね。

--大阪万博にはどのような形で関わっていますか
 MENA(中東および北アフリカ)地域におけるプロモーションのためのイベント責任者として活動しています。イベントにはUAEと日本政府の要人が出席し、大阪万博のGMも出席しました。

--日本の政府や地方自治体からドバイでイベントを行いたい場合、サラーさんに連絡が来るのですか
 ありがたいことですね。その理由としては、私が日本人とどのように接するべきかや日本人のメンタリティを理解しているからだと思います。UAE人(エミラティ)と日本人の両方のバランスを、うまく調整することができると自負しています。

日本に対する思い。エミラティ起業家の挑戦と未来

--どうして日本の商習慣や文化を理解しているのでしょうか
 世界の中で、日本は特別な文化を持つ国として有名でしたし、私も日本に行くことが夢でした。そして、7年前に初めて日本を訪問し、日本人と話し、日本が好きになりました。実は、大阪万博の事務局には、自ら「仕事をさせてください」と売り込んだんですよ。

--これまで何回、日本へ行きましたか
 10回です。訪問地は東京、大阪、群馬。群馬には仕事の打ち合わせで訪れました。群馬県知事(山本一太氏)がドバイに来られた際、群馬県へのUAE人のインバウンドをやってもらいたいと依頼され、マーケティング施策を提案しにいったという経緯です。

2019年、マディナットジュメイラで行われた大阪万博のPRイベント。サラーさんはイベント責任者として現場を取り仕切った

--インフルエンサーとしても有名ですね
 2021年からInstagramを始め、数ヵ月前に25万人のフォロワーを達成。2週間ほど前に投稿した動画は65万1000回再生されました。

--ドバイで好きな和食レストランは
 伝統的な料理を提供している「友」です。名前は挙げませんが、ドバイの和食店では、マヨネーズを多用するなど、王道の日本食とは言えません。ただ、もしドバイで自分が和食店をオープンするなら、ラーメン屋を開きたいですね。

--今後の展望を教えてください
 すべての分野のビジネスを広げていきたいと思っています。特に強みであるイベント関連とマーケティング業務に注力していきたいと考えています。

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