ドバイ在住の公認会計士が質問に回答「中東は投資に不向きな環境ですか？」

Accounts of Sands Vol. 4 日本国公認会計士が解説するドバイの会計・税務についてのあれこれ。

Q: 中東では投資に規制があったり、スポンサーが必要だったりと投資をしにくいと聞きましたが、実際はどうなのでしょうか？

A: 中東といっても国によって外資規制はさまざまです。UAEでも3年前に外資規制が緩和され、一部の業種を除き外資100%子会社の設立がUAE本土でも可能となっています。オマーンでは、中小企業向けの業種は外資による投資が禁止され、バーレーンでは、小売業などの業種は外資が49%までしか認められない状況です。しかし、クウェートを除いて概ね外資規制は緩和されていると言えます。ローカルのビジネスパートナーが必要となるのは、外資規制によるというより、ビジネスをスムーズに行うために実務上必要だということが多いようです。

＜プロフィール＞
1989年、上智大学外国語学部フランス語学科卒業。89年から90年、株式会社日立製作所勤務。91年、監査法人朝日新和会計社（現、有限責任あずさ監査法人）入社。95年、公認会計士登録。98年から2000年、ロンドン事務所勤務。04年から08年、デリー事務所、09年から21年、東京事務所＆富山オフィス勤務。21年2月から現職。現在は、UAE、オマーン等中東諸国の会計、税務、アドバイザリー業務を担当。著書に「インドの投資・会計・税務ガイドブック〜（第3版）」（中央経済社）、「中堅・中小企業のアジア進出ガイドブック」（中央経済社）、そして「来年導入予定のアラブ首長国連邦での連邦法人税について」（月刊国際税務2022年12月版）等多数。趣味はウインドサーフィン。

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