「SNSでの他人の侮辱」中東法務事情〜ドバイ在住弁護士が解説する注目ポイント

西村あさひ法律事務所 Afridi & Angel Japan Desk 森下 真生 Masao Morishita
日本の法律事務所に所属する弁護士として、中東地域に長期常駐する唯一の弁護士。UAEドバイからサウジアラビアを含む中東湾岸諸国やイラン、イスラエル、トルコ、エジプトなど広範囲を担当

UAEでは、SNSに、他人を侮辱する内容を投稿することは犯罪になります。具体的には、サイバー犯罪法(Federal Decree-Law No.34/2021)43条で、情報ネットワーク、情報技術手段、または情報システムを使用して、他人を侮辱し、または他人を刑罰の対象とし得る、もしくは他人から軽蔑されるおそれのある事実を摘示した者は、拘禁刑及び/またはAED25万以上AED50万以下の罰金刑に処されるとされており、この条項により、SNSで侮辱的投稿を行った者は、刑罰の対象になります。

また、別途被害者から民事責任の追及を受け、損害賠償責任を負う可能性もあり、実際に、最近、ドバイやアブダビの裁判で、AED2万や5万といった金額の損害賠償が認められています。被害者は、SNS上での侮辱的投稿に関し、警察に通報することができますが、ウェブサイトやアプリを通じて行うことも可能です。

警察への通報も容易であり、刑事罰のみならず、民事上の責任も現実的に発生する可能性があるため、SNSで他人に関する内容を投稿する場合には、その内容に十分気をつけなければなりません。

森下弁護士著書の「ドバイ便り」(木楽舎)。業界誌『国際商事法務』の連載コラムを書籍化


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