日本人が知らないドバイの保険の真実「法改正で高まる役員の責任とD&O保険の必要性」

日本人が知らないドバイの保険の真実〜読めば得する世界の常識〜 Vol. 6「法改正で高まる役員の責任とD&O保険の必要性」

UAEでは2015年に商法が大幅に改正され（Commercial Companies Law No. 2 of 2015）、会社役員の法的責任が強化されました。特に注目すべきは「会社やその子会社が、役員の個人責任を免除する、いかなる合意も無効とする」と明記された点。これは、日本で一般的に見られる責任免除条項がUAEでは認められないことを意味し、D&O（役員賠償責任）保険によるリスク移転の重要性が一気に高まりました。

現地法ではその役割に実態があるかを問わず、訴訟や当局による調査の対象となり得ます。債務超過状態での経営継続決定、利益相反の放置、不適切な配当の実行などが発覚した場合は、 個人としての損害賠償責任が問われる可能性も（日本からの包括契約加入の場合でも課題はあります）。また、駐在員以外の要職者の補償はどうなっているでしょうか？ 前述の場合、適用されていないケースが多いです。

D&O保険では、 株主・従業員からの損害賠償請求、規制当局による調査対応費用などが補償対象となります。罰金そのものは原則として補償対象外ですが、調査対応のための弁護士費用や訴訟費用は広くカバーされます。

当社では、UAE法に基づいた補償設計に加え、日英併記の契約文書や本社説明用の資料提供も可能です。ぜひお気軽にご相談ください。

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