イスラム教の犠牲祭とは? 分け合うというのが大切なテーマ

What's Dubai?〜ドバイの不明瞭なルールや慣習を解説〜 Vol. 12「イスラム教の犠牲祭とは?」
イスラム教にとって大事な祝日が、ラマダン明けのイードと、6月のイード・アル=アドハー(6月6日〜8日)です。小さい頃、私にとって、犠牲祭は最も楽しみな時期でした。
犠牲祭は、預言者イブラーヒーム(アブラハム)が神への信仰を試されて、自分の息子を犠牲に捧げようとしたけれど、神がそれを止めて代わりに動物を差し出すよう告げた、という話に由来しています。だから、この日には羊や牛、ヤギ、ラクダなどの動物を屠る儀式が行われます。私の家では、お父さんとお兄さんが朝早く出かけて、と畜に参加していました。女性である私たちは、家を掃除し、料理の準備をします。
正直に言うと、子どもの頃はお肉の意味をよくわかっていませんでした。ただ「今日は特別な日」という空気にワクワクしていました。日本のお年玉のように、おこづかいをもらえる日でもあったので(笑)。と畜されたお肉は、近所や親戚、困っている人たちにも分けます。分け合うというのがこの日の大事なテーマでもあり、あげる側になることも大切だと教えられました。背景には、信仰と感謝、そして他者への思いやりがあるのです。
毎年この日になると、どこか心がふっと温かくなります。朝の空気、家の中の香り、あの静かで神聖な時間。そう思うと、日本の正月と似ていますね。宗教も文化も違うけれど、「家族と過ごし、命に感謝し、清らかな気持ちで新たな日を迎える」という本質は、世界のどこにでもあるのだと思います。





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