ドバイ会計士のビジネス最前線「不動産を買った場合、収入をドバイで計上する方法はある?」

日本居住者がドバイに不動産を購入する場合、圧倒的なデメリットは日本側で負担する重い税金。今回は、特に法人名義で購入する場合のメリットについて解説します。
「個人名義での購入」
日本居住者が個人名義でドバイの不動産を購入し、賃貸収入を得る場合、その所得は日本で課税対象となります(全世界所得課税)。特に5年未満で売買した場合は短期譲渡と呼ばれ、税額も所得に対して約40%とかなり高い税率になります。
「法人名義での購入」
一方、ドバイに法人を設立し法人名義で不動産を購入する場合、一定の条件を満たせば不動産所得を日本でなくドバイで計上できる可能性があります。注意すべきは、タックスヘイブン対策税制(外国子会社合算税制)。
この制度によれば、「少額免除基準」があり、不動産の賃借料が年間2,000万円以下の場合は合算課税が免除。さらに法人税にも375,000AED(約1,600万円)の基礎控除があり、年間で2,000万円までの収入を持つ不動産オーナーは、法人名義で不動産を購入することで税負担を大きく減らすことができる可能性があります。ただし、ペーパーカンパニーと見なされないように事業実態が求められる点には注意が必要です。
ドバイ不動産を購入する際の名義を検討している方は、上記のような点も参考にしてみてはいかがでしょうか。

岡本信吾
Alwasiq Management consultantsジャパンデスク、公認会計士(CPA)。大手監査法人(EY)で5年間勤務後に独立し、東京都港区で税理士法人を開業。現在はドバイの日系企業向けに会計・税務サービスを提供している。
shingo@alwasiq.net
Alwasiq Management consultants
ドバイのビジネスベイにオフィスをかまえるドバイの会計事務所。ジャパンデスクを有し、100社を超える日系企業の税務アドバイザリーを行っている。
https://alwasiq.net/jp/




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