ドバイ不動産購入ガイド

提案力高く信頼できる不動産エージェントを見つけ、目的に合った物件を決め、いざ購入。多くの部分をエージェントがサポートしてくれるが、正しく購入するために、一連のプロセスについて紹介する。


(1)売買契約の締結と頭金の支払い

ここではオフプランでの一例となるが、購入したい物件が決まったら、まずは売買契約の条件を売り手(デベロッパー)に確認する必要がある。物件によっては、観光ついでに気に入った物件に対し、パスポート、日本の住所、電話番号、メールアドレスを登録するだけで、ひとまず仮押さえということも可能。なお、物件によっては申込金が必要な場合があるので、返金条件とともに確認したい。

頭金は、一般的には物件価格の10~20%。その後の分割支払いはデベロッパーが用意するペイメントプランに合わせ、日本国内の銀行を通じた海外送金による支払いや、一部のデベロッパーによっては独自のスマートフォンアプリを通じたクレジットカードでの決済や、USDTなどの暗号資産を受け入れるデベロッパーもある。

レディやリセールの場合は、現地銀行口座を準備した上で発行する「Manager's Cheque(銀行発行の支払保証小切手)」を通じた一括払いが条件として求められる場合が多く、さらに物件の名義変更に必要な手続きの準備なども含め、非居住者はドバイに複数回渡航をしながら手続きを進めるケースも多く、少しハードルが高い。

(2)契約締結後はDLDに登記

契約が成立し、「SPA(法的拘束力のある売買契約書)」を交わしたら、DLDへの登記手続きへ。DLDへの登記料は物件価格の4%。オフプランの場合は、契約成立後(期間はデベロッパーや支払い状況による)に「オキュード(仮登記証明書)」が発行される。契約時に合意した支払いプランに応じてエスクロー口座に入金し、支払いが完了し、物件が完成すると「タイトルディード(正式な登記証明書)」が発行される。不動産価格以外の出費が意外と多く見えるかもしれないが、明確な登記制度は安心の証でもある。

(3)ゴールデンビザでさらなるメリットを

ドバイに物件を持つことで、さらにドバイの恩恵を受けられる仕組みがゴールデンビザだ。AED200万(約8,000万円)の不動産を持つことで取得でき、最大10年間UAEでの居住・就労・就学が可能となる。UAE国外に6ヵ月以上滞在しても失効しないため、日本に拠点を置きながらの維持がしやすい。

ゴールデンビザ保持者はUAEでの法人設立や銀行口座、信託口座、クレジットカードの開設などさまざまな手続きが可能。ドバイでは株式売却益・配当・暗号資産の利益も非課税。国際送金もしやすく、グローバル運用での資産管理が可能に。暗号資産取引所やフィンテック企業との連携の選択肢も広がる。条件を満たせば相続税もゼロのため、資産継承の観点でも有利であり、税制とゴールデンビザの相乗効果が多くの利点を生む。

ゴールデンビザの取得条件であるAED200万は、複数の不動産(ただし、同一首長国内)の合算でも認められる。未完成物件やローン支払い中の物件も対象で、まずは価格の低い物件を購入し、賃貸収入を得ながら数年後に2軒目を購入するという戦略も取れる。物件売却後も代替の物件を取得すれば、そのまま保持可能だ。なお、55歳以上であれば、AED100万の不動産保有で取得できるリタイアメントビザ(ただし一定の収入と5年ごとの更新が必要)という選択肢もある。