カタールはどこにある？　ドバイとの距離や行き方、関係性についても解説

中東の小さな半島に位置するカタールは、サウジアラビアやペルシャ湾と接している国家。本稿では、カタールとドバイの距離や移動方法、そして複雑な歴史的・現代的関係性について説明する。

カタールはどこにあるのか？　かつてはUAEとも接していた⁉︎

カタールは中東に位置し、大きなアラビア半島からペルシャ湾に小さく飛び出した半島国となっている。

南はサウジアラビアと国境を接し、残りの領土はペルシャ湾に囲まれている。ペルシャ湾の入り江であるバーレーン湾がカタールとバーレーンを隔てている。

昔はアラブ首長国連邦（以下UAE）とも国境を接していたが、サウジアラビアにペルシャ湾への出口となるUAE領土が割譲され、現在ではカタールとUAEとの間の陸上国境はない。

地図で見ると、カタールの海を挟んだ右側にドバイを含むUAEがある。ちなみに、カタールの首都は国民の8割以上が住むと言われているドーハ。日本人にとっては、ワールドカップの予選敗退で苦汁をなめた“ドーハの悲劇”が有名だろう。

カタールとドバイの距離や行き方、移動時間は？

地図で見ると大した距離がないように思えるかもしれないが、カタールとドバイは結構な距離がある。陸路では約690km、空路では約390km。

基本的にカタールとドバイを行き来するのであれば、飛行機を利用することになる。陸路で目指すことも不可能ではないが、その場合にはサウジアラビアに入るため、現段階ではビザが必要であり、あまりにも現実的ではない。特別な理由がない限りは飛行機での移動をおすすめする。

飛行機での移動時間は、約1時間。カタール航空、フライドバイ（LCC）が就航しており、ドバイから直行便が出ている。

カタールとドバイの関係性とは？

かつてカタールとUAEはあまり良好な関係性ではなかった。

2014年、ドバイを含むUAEが内政干渉に対する報復という理由で駐カタール大使を本国に召還し、カタールと周辺諸国との関係が悪化。2017年にはムスリム同胞団への支援やイラン・トルコとの接近に対し、UAEを含むイスラム諸国がカタールとの国交断絶を表明した。2018年にはUAEがカタールの戦闘機によって、旅客機の航行が妨害されたと主張することもあった。

しかしながら、2021年にカタールとサウジアラビア間で国交回復に向けた合意が実現したことをきっかけに、現在ではドバイを含むUAEとの国交も完全に回復させる方向で話が進んでいる。