UAE宇宙技術企業Space42、SAR衛星5基体制に 監視・分析能力向上

UAEの宇宙企業SPACE42は6月9日、地球観測衛星「Foresight-3」「Foresight-4」「Foresight-5」の3基が本格運用を開始したと発表した。これにより、同社の地球観測(EO)コンステレーションは合成開口レーダー(SAR)衛星5基体制となり、継続的なデータ取得と高度な地理空間情報の提供能力が強化された。
3基の衛星は、フィンランドの宇宙企業ICEYEとの協力により製造された。技術移転やサプライチェーンの現地化を進める取り組みの一環として、重要な統合・試験作業はアブダビにあるSpace42の組立・統合・試験(AIT)施設で実施された。
衛星は中傾斜の低軌道(LEO)に投入されており、世界人口の90%以上が居住する戦略的重要地域の監視能力を強化する。取得したSAR画像は、同社のAI搭載地理空間分析プラットフォーム「GIQ」に送られ、生データから数分以内に意思決定に活用可能な情報へと変換される。
コンステレーションは25センチメートルの高解像度撮影能力を備え、昼夜や天候に左右されず地表の微細な変化を検出できる。Space42によると、このシステムにより災害対応時間を最大90%短縮できるほか、予知保全コストを最大30%、運用効率の損失を最大25%削減できるという。
地球観測データへの需要は世界的に拡大しており、各国政府や企業はリスク管理や気候変動対策、安全保障分野での活用を進めている。2030年までに、地球観測データが生み出す経済価値は7,000億米ドル(およそ112兆円)を超えると予測されている。
© WAM




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